第48回衆議院議員総選挙
政党 幸福実現党
概要
幸福実現党の選挙前の議席数は0議席。今回の衆議院選挙では小選挙区35人と比例代表単独41人の合わせて76人を擁立しています。
北朝鮮の核開発の脅威に備え、全国に核シェルターなど避難施設の整備を進めると主張。消費税率を5%に引き下げ、「将来的に廃止」としています。原発ゼロには反対し「原子力エネルギーの利用を推進し、安全性が確認された原発は再稼働する」と主張しています。
政策
■憲法を改正するべきだ:賛成
軍事的挑発をエスカレートさせる北朝鮮、侵略的な対外膨張を続ける中国と、隣国の軍事的脅威に直面する日本は、存亡の危機を迎えています。国防強化が急務にも関わらず、安倍政権は、国民の生命・安全・財産を守るに足る防衛力整備には、踏み込めていないのが現状です。長年にわたる、自民党政権の「米国頼みの外交・安全保障政策」が、日本国内での国防軽視を生むとともに、北朝鮮などの増長を招いてきました。日本は国家・国民を守り抜くため、日米同盟を強化しつつも、国民の生存権を米国に委ねる状況から脱却し、誇りある主権国家として、堂々と■憲法を改正し、「自分の国は自分で守る」体制を築いていくべきだと考えます。
■憲法9条を改正し、自衛隊の存在を明記すべきだ:どちらとも言えない
「加憲」は「自衛隊は戦力(軍隊)ではない」との嘘の追認・条文化に他なりません。自民党による9条への自衛隊「加憲」を行ったとしても、抑止力の強化などを図ることはできず、わが国の国防強化にはほとんど寄与しないというのが実態です。これでは危機に対処することなどできません。国防強化のためには、2項を削除するなど、9条を全面改正し、自衛隊を「軍隊」として位置づけることが必要です。また、これにより、自衛隊を現在のポジティブ・リストから国際標準のネガティブ・リストで運用できるようになり、有事の際に自衛隊が国際法の範囲で柔軟な対応を行えるようになります。
■2019年10月に消費税を10%に引き上げるべきだ:反対
90年代から現在までの間、米国の名目GDPが約3倍に拡大したのに対し、わが国では、低成長が続いています。長引く停滞の原因が、消費税の導入・増税といったこれまでの失政にあることは明らかです。消費税は高齢者や子育て世代などあらゆる国民の生活に直結することからも、消費税減税は最大の福祉政策となります。消費税率10%への再増税中止はもちろん、5%への引き下げを断行すべきです。また、そもそも増税すべきではありませんが、増税に伴う軽減税率は、財務省の権限拡大や政官業の癒着など問題が多いことから、導入すべきではないことも指摘しておきます。
■消費税引き上げによる増収分の使い道を財政再建から変更すべきだ:反対
安倍政権は10%へ消費増税を行った上で、その使途を教育無償化などバラマキに振り向けようとしていますが、更なる経済停滞を招く懸念からそもそも増税すべきではありません。政府の借金はいまや約1100兆円に膨れ上がり、政府・自民党は財政再建の必要性を声高に訴えていますが、これは集票目当ての利益誘導・バラマキ政治を行ってきたツケが回ってきているだけにすぎません。また、性急な財政再建を目的に増税を行ったとしても経済規模が縮小し、結果的には債務残高の対GDP比率を増加させることにつながりかねません。基礎的財政収支の黒字化に関する財政健全化目標の早期達成は見直し、増税に依存せず経済成長の実現により財政再建を目指すべきです。
■「アベノミクス」を推進すべきだ:反対
安倍政権はアベノミクスの成果を強調していますが、GDPが増加したとはいえ、リーマン・ショック後の水準をわずかに上回ったにすぎません。景気回復もままならず、昨年度の国の税収も7年ぶりに前年度比マイナスを記録しています。最優先の政策目標であるはずのデフレ脱却も見通せていないのが実情です。長引く停滞感を打ち破るためには、大胆な減税や規制緩和を実施し、民間の自由を拡げる必要があります。あわせて、航空・宇宙産業やロボット産業などといった新たな基幹産業になりうる分野、あるいは全国のリニア新幹線網整備計画をはじめとしたインフラ投資の実施により、経済活動におけるイノベーション創出を促進させるべきです。
■安全保障関連法を廃止すべきだ:反対
集団的自衛権の行使容認を含めた安全保障関連法は廃止すべきではありません。自衛権は国家が持つ自然権であり、憲法解釈の変更で、集団的自衛権の行使を容認したことは妥当だと考えます。核・ミサイル開発を進める北朝鮮や侵略的な対外膨張を続ける中国の動向を踏まえると、日米同盟の強化は必要不可欠です。南シナ海では、中国とベトナム、フィリピンとの間で領有権をめぐる対立が激化しています。アジア・太平洋地域の平和・繁栄の実現に向けて、日本が大きな役割を果たすべきと考えます。
■2030年までに原発ゼロを目指すべきだ:反対
国民生活・産業を守るには、安価で安定的な電力供給の確保は欠かすことができません。今の日本は発電の8割以上を火力に依存するようになりました。そして、日本は火力発電に使う原油の8割以上を、政情が安定しない中東から輸入しています。また、中国は南シナ海で海洋進出を繰り広げていますが、同海域が中国の支配下に置かれるような事態となれば、シーレーンを確保できず、日本として危機的な状況を迎えることにもなりかねません。シーレーンが閉ざされてしまった場合、エネルギーの備蓄が切れれば、日本経済そのものが止まってしまいます。「原発なければ日本は危うい」との考えのもと、原発再稼働の動きを加速させるべきだと考えます。
■幼児教育を無償化すべきだ:反対
すでに多くの子供たちが通っている幼児教育を無償化するというのは、人気取りのための単なるバラマキではないでしょうか。また、保育対象の子供たちの内、全国で2万3000人が待機児童となっており、受け入れる器がない状態です。このような状態で無償化すれば、今預ける必要のない子供たちまで保育園への入園を希望するようになり、更なる保育園不足、保育人材不足、あるいは、本当に預けたい家庭が預けられなくなる等の問題が懸念されます。必要なのは、無償化ではなく、質の向上と待機児童対策です。教育バウチャー制度を充実させ、それぞれの家庭のニーズに合った施設を選べるようにするなど、保育・幼児教育を自由化するべきだと考えます。
■ベーシック・インカムを導入すべきだ:反対
ベーシックインカムが導入されると、全ての国民は働かなくても生きていくのに必要なお金をもらえるようになり、ゆりかごから墓場まで国に面倒を見られることになります。この制度の導入によって働く意欲を持つ人が少なくなり、国の労働力低下を招いて、結果的には日本経済に大ダメージを与えかねません。また、財源確保のための大増税を招き、この国を究極的な高福祉高負担国家へと向かわせることになるでしょう。この制度は一部の低所得者層にとってはメリットがあるかもしれませんが、国民の自助努力の精神を失わせ、国家を破滅への道に向かわせることになりかねません。こうしたことから、この制度の導入については反対の立場をとっています。
■安倍政権の政権運営を評価するか:反対
北朝鮮危機の最中、国民の安全確保を最優先すべきにも関わらず、森友・加計疑惑について国民への説明責任を果たさぬまま、党利党略を優先して衆議院解散に踏み切った政権の判断には強い憤りを覚えます。また、安倍政権の政策運営は、増税路線はもとより経済界への賃上げなど、総じて国民の生活への介入によって自由を抑圧するものでした。この国の繁栄にとっては、こうした「国家統制型」政治手法の脱却こそが必要であると確信しています。